誰かの日常のかけら
吉岡です。こんにちは。
今日で脳出血から5年。早いものです。先日の聖路加国際病院でのMRI定期検診では異状なし。よかったですねと主治医に褒められるかと思ったら「血圧全然測っていないじゃないですかッ💢」とメタメタに怒られました。ちゃんと毎日測ります。ごめんなさい。
さて、先日、広島での相続業務の間に古本を一冊手に入れました。お好み焼き屋さん併設で焼けるのを待つ間に店主の好みで選んだ古本を読んだり買ったりすることができます。
今朝5時くらいにページをめくってみると、余白に小さなメモが残されていることに気づきました。

本日は日𫞂ドックの日でした。
望月さんとその后、映画へ」
ただそれだけの文字なのに、不思議なあたたかさがあります。
30年前、誰かが人間ドックを終え、大切な方と映画を観に行った——
そんな一日の風景が、ふっと立ち上がってくるのです。
古本には、ときどきこういう“誰かの日常のかけら”がそっと挟まっています。
それは、日記というほど立派ではなく、記録というほど硬くもない、本当に小さな生活の痕跡です。
弁護士として関わる方々とは、人生の節目に寄り添う分、緊張感をもって臨んでおります。
一方で古本の余白に残された見知らぬどなたかのかけらは、通りすがりのようなものでしかありません。それはそれで依頼者ではない誰かの日々のかけら、気持ちを繋ぐ袖を擦り合うもので、思いがけず届いた人とのつながりに余韻がしばらく残りました。
「午後の遺言状」Amazonプライムにありましたので今度観てみます。
朝食後……気になって1995年12月10日、日曜日とのこともあり私は何をしていたのか調べてみたら(当然競馬界隈)、当日は、大学4年の当職が、大学3年のT君(弁護士)、と同Yさん(弁護士の妻)と三人で中山競馬場へ朝日杯3歳ステークス(現:朝日杯フューチュリティステークス)を観に行った日でした(のちに天皇賞を3歳(当時表記4歳)で勝つバブルガムフェローが同競争優勝)。TさんYさん健在なりや。
そして。
その朝日杯3歳ステークスのバブルガムフェロー単勝馬券が私の手元に残っていました。2025年11月20日、脳出血からちょうど5年の記念日(?)に、古本の元主と私の歴史、1995年12月10日が30年後に不思議な形で繋がりました。何があっても健やかに生き続けることが大事ですね。





