相続手続きの流れをフローチャートにしました

相続手続きの基本的な流れをわかりやすく説明するためにフローチャートにしました。例外的な流れは割愛して、通常の流れをシンプルに説明するにとどめています。全ての相続の案件が必ずこの流れに従うものではない点はご了承ください。

相続手続きの基本的な流れをわかりやすく説明するためにフローチャートにしました。

例外的な流れは割愛して通常の流れをシンプルに説明するにとどめています。全ての相続の案件が必ずこの流れに従うものではない点はご了承ください。丸囲みの数字は、図表下の簡易な解説に対応しています。

① 被相続人の死亡 相続は死亡によって開始する(民法882条) - 死亡をもって相続が開始されます。
相続人には故人の財産と義務が承継されます。
② 戸籍謄本や住民票の写しを取り寄せて、相続人が存命しているかどうか、相続人の住所等を確認します。
固定資産税の納税通知等から不動産の有無を、通帳や取引履歴から預貯金等をそれぞれ確認します。
③ 遺言書の有無を確認 - 故人が遺言書を作成していたかどうかを確認します。
存在する場合、その内容を前提として遺産分割を行うことになります。
④遺言書の検認の申立(自筆証書遺言) - 自筆の遺言書がある場合、原則として家庭裁判所での検認を申し立てる必要があります。自筆証書遺言書保管制度により法務局で保管された自筆証書遺言書については検認手続は不要です。公正証書遺言は検認不要です。
⑤ 遺言執行者選任の申立 - 遺言に基づき、その執行を行う人(遺言執行者)を選任するために裁判所に申し立てます。
遺産分割協議 相続が発生した際、相続人同士が遺産をどのように分割するかを話し合う手続きです。全ての相続人が参加し、遺産に含まれる財産の範囲や価値を把握した上で、各人が受け取るべき遺産を決めます。
遺留分侵害額請求  相続人が取得した財産が法律上の相続分より一定以上少なかった場合に、金銭による補填を求める権利です。権利を行使できなくなる消滅時効があるので注意が必要です。
⑧ 遺言無効の訴え - 遺言書が法的要件を満たしていないなどの理由で無効であると主張し、訴訟を提起する手続きです。
遺産分割協議書作成  故人の預貯金の解約などを可能にするため、遺産分割に関する相続人の合意内容を正式な文書にする手続きです。
遺産分割調停  相続人間での合意が困難な場合に、家庭裁判所の調停を利用して解決を図る手続きです。
⑩ 遺産分割審判 - 調停でも解決しない場合に、家庭裁判所が遺産の分割方法を決定する手続きです。
相続放棄  相続人が相続を放棄することを選択した場合に、家庭裁判所に放棄を申し出る手続きです。相続放棄により相続権は失われます。
⑫ 相続人不存在 -元々相続人がいないか、または全ての相続人が相続放棄をした状態です。相続放棄をした人が通帳等を保管していた場合、相続財産清算人が任命されるまで、その通帳等を保管し続けなければなりません。
⑬ 相続財産清算人選任申出 - 相続財産の管理や清算を行う人(相続財産清算人)を任命するための申出を行います。
特別縁故者に対する相続財産分与の申立て  故人との間で生前に特別な縁故があった人(例えば、事実婚の配偶者)に対して、相続財産を分与することを認めてもらうために申し立てる手続きです。
移転登記・預貯金解約等  故人名義の不動産の移転登記や預貯金の解約などは、遺産分割協議書や調停調書、審判書などの書面により具体的に進めることができるようになります。
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